赤い丘

日々の雑記。歯科医師。文学。哲学。酒。

精神の健康

一日いろいろなことに奔走してクタクタになった体に、お酒というものはまさに五臓六腑に染みわたる思いがする。

緊張する時間が長いほど、弛緩する時間もまた必要である。いわゆる振り子の法則のようなものである。

お酒やタバコというものは、とかく健康を害するものとして、敬遠されがちなものであるが、そこで言われる健康というのは、あくまでも肉体的なものである。多くの場合、健康の精神面は加味されていないと言わざるを得ない。

タバコもお酒も、精神を落ち着かせる作用があるのは議論の余地がない。阪神淡路大震災の際にも、気持ちを落ち着かせるためにタバコを吸っている人たちがいたという逸話を内田樹が著書の中で述べていた。

そのような逸話を聞くにつけ、お酒やタバコは深く人類に愛されてきたものであるのだと納得する(僕はタバコを吸わないが)。

1日の終わりに一杯やる、おいしいお酒を飲んで、ストレスを上手に発散できるのならば、これほどおいしいクスリはないのではないか。今の世の中、精神の健康にもっと重きをおいてもよいと思う。

かく言う僕は今宵もお酒を飲み、精神のロケットを世界へ向けて発射している。