赤い丘

日々の雑記。歯科医師。文学。哲学。酒。

夏の匂い

最近、随分日が長くなってきたし、暑くなってきた。

日が沈む頃に、家の近所を歩いていると、ふと、夏の匂いを感じた。

夏の匂いというのは、なんといったらよいか、僕の幼い頃に嗅いだことのある、ある種の自然にはえている草花か、あるいは土などから発せられる匂いであるかもしれないと僕は推察する。

と、言ってみたものの、実際はもしかすると、夏の匂いというのは比喩的な表現かもしれない。夏の温度や湿度、音、周囲のモノなどから、僕が受け取る感覚の総体として、夏の匂いという雰囲気を感じ取っていると言っていいのかもしれない。

今年も夏はやってくる。その到来を予感させる匂いから、リアルな質感を伴った幼き日の思い出が蘇ってきた。